2026年2月12日

バレンタイン前後に増える「チョコを食べたかも…」
2月になると、動物病院で毎年増えてくるのがチョコレートの誤食に関するご相談です。バレンタインの時期は、普段は置いていないチョコレートがテーブルの上やバッグの中に入っていることも多く、わんちゃんにとってはとても危険な季節になります。
なぜチョコレートは犬に危険なの?
チョコレートに含まれる「テオブロミン」という成分は、人では問題なく分解されますが、犬では体の中で分解・排出するのに時間がかかります。そのため体内に蓄積しやすく、中毒症状を引き起こしてしまいます。
犬の中毒量・致死量はどれくらい?
テオブロミンの中毒量は体重1kgあたり約20mg以上とされています。
50~60mg/kg以上では重度の中毒症状、
100mg/kg以上では命に関わる危険な状態になる可能性があります。
特にビターチョコレートやブラックチョコレート、製菓用チョコレートはテオブロミンの含有量が多く、体の小さなわんちゃんでは板チョコ数枚程度でも中毒量に達することがあります。「少しだから大丈夫」とは言えません。
どんな症状が出るの?
誤食後、数時間してから落ち着きがなくなる、興奮する、嘔吐や下痢、震え、心拍数の増加などの症状が見られることがあります。重症になると、けいれんや意識障害を起こすこともあり、時間が経ってから悪化するケースもあります。
チョコレート以外にも注意
チョコ菓子の場合、包み紙やアルミホイルを一緒に飲み込んでしまい、腸閉塞など別のトラブルにつながることもあります。「中身は少ししか食べていない」場合でも安心はできません。
予防がいちばん大切です
チョコレートは必ず、わんちゃんの手の届かない場所に保管しましょう。バッグの中やテーブルの上は要注意です。来客時やお子さんがいるご家庭では、床に落ちていないかも意識してあげてください。
もし食べてしまったかも…と思ったら
症状が出ていなくても、まずは動物病院へご相談ください。誤食から時間が経っていない場合、早期対応で症状を防げることもあります。
病院では、吐かせる処置や、点滴による代謝促進、お薬による薬物の吸着などの処置ができます。
怪しいと思えば、早期の受診をお勧めします。
当院からの一言
「元気そうだから様子を見よう」と思ってしまう気持ちはよく分かりますが、チョコレート中毒は時間が経ってから症状が出ることも少なくありません。
また、どの種類のチョコレートを、どれくらい食べたのかによって対応が大きく変わります。可能であれば、食べたチョコレートの箱や包み紙、残っているものなどを一緒にお持ちください。テオブロミン量を推定するための大切な情報になります。
少しでも「食べたかもしれない」と感じたら、遠慮せずご相談ください。当院では、これから起こりうることや治療の流れを分かりやすくご説明し、飼い主さんと一緒に最善の対応を考えていきます。
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だいき動物病院
貝沼大樹